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食糧自給率について

*食糧自給率向上は不要!?

日本は現在、国として食糧自給率を上げる取り組みを行っています。
政府だけではなく、民主党も自給率向上には積極的です。
現在の食糧自給率はカロリーベースで39%。
この数字は先進国中最下位。


食糧自給率を高めようとする表向きの主な理由は次の2点です。
1)食の安全のため
2)有事(戦争、天変地異)で海外から輸入されなくなったときのため

1)は理由にならないことは別の項で説明しました。
検査データで見ても、食中毒発生事例でみても中国産食品は決して国産に劣っていないどころか、
良い結果が出ています。
さて2)はどうでしょう。

まず、有事によって輸入が止まることがあるのでしょうか?
例えば台湾海峡が封鎖されるような事態になっても、いくらでも他のルートがあります。
日本は幸い回りがすべて海なので、回りすべてが封鎖されるような状態にならないと、
輸入が止まるようなことはありません。
このような完全封鎖をやる可能性があるのは、アメリカでしょうか中国でしょうか。。
もしくはすべての国と全面戦争に突入した場合でしょうか。
そういうことはあの第2次世界大戦でも発生しませんでした。
そこまで考えるのもどうかと思いますが、仮にそれがあり得るとしましょう。

もし完全封鎖になった場合、石油などの燃料も輸入されないということになります。
燃料のほぼ100%を輸入に頼っているのに、それが入ってこないとなると、
食糧より燃料が先に底を尽きます。いくら食糧があっても煮炊きする燃料がなくなります。
生で食べられるものだけではどうにもなりません。
つまり、エネルギーがなくなった時点で人々の生活はアウトになります。
そんな中、農産物など食料を生産してどうするのでしょうか。

だから、自給率を上げて国内産の食糧が豊富にあることが、
有事のためになるというのは論理的ではありません。
有事のためということであれば、食糧備蓄を増やすべきです。
しかも保管時も食べる時も燃料の要らない、缶詰類や乾燥品であるべきです。
では食糧自給率を上げた場合のメリットとデメリットを挙げます。
唯一のメリット;国産農家が潤い、日本の農業が活性化する
デメリット;食品が高くなって、低所得者層の生活を圧迫する

このデメリットは単にコストが高いというだけではなく、
狭い国土の日本での農業に依存していたら、それこそ冷夏、洪水などの問題が
起こったときに不作の影響をモロに受けることになるリスクも大きいといえます。
僕はこの事実を知ったうえで、食糧自給率を上げるという選択をするというのは
ありえると思います。
国民のコンセンサスを得られるのであれば。
ただ、その場合、本来競争力のない日本の農業を応援しても日本の経済全体にとっては
マイナスということは知っておくべきです。
農家は選挙の時の票になるので、政治家は農家のためになることをやろうとします。
当然、行政もそのように動くことになります。
ただ、「農家保護」を全面に押し出して、自給率向上を掲げると反発を買うので、
他の理由を持ち出しているように思います。
「安全のため」「有事のため」というのを隠れ蓑にして、
農家保護を行うのはやめるべきではないでしょうか。

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